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家庭用シェルターの費用・種類・選び方完全ガイド2026 — 耐震型700万円から核対応2,000万円超まで

2026年4月22日8分で読了強靭化Bizナビ編集部

「シェルターを設置したいが、費用の相場がわからない」——そんな声が増えています。政府が2030年までの整備方針を閣議決定し、安全保障環境への関心が高まるなか、家庭用シェルターへの問い合わせは急増しています。本記事では、耐震シェルターから核シェルターまで、種類別の費用相場と選び方のポイントを整理します。

防災・シェルター設置を検討するイメージ

1|家庭用シェルターの種類と特徴

1-1 耐震シェルター(家具型・部屋型)

地震による建物倒壊から身を守ることを主目的とした設備です。既存住宅に後付けできるのが特徴で、最も手軽に導入できるシェルターです。

タイプ費用相場特徴
家具型(ベッド・机一体型)20万〜70万円寝室や書斎に設置。倒壊時に空間を確保
部屋型(ボックス型)30万〜200万円1〜2畳程度の鉄骨ボックスを部屋に設置
部屋型(6畳タイプ)120万〜300万円家族全員が避難できる大型タイプ

※出典:meetsmore「耐震シェルター設置の費用相場はいくら?」記事を見る

1-2 核シェルター・本格防護型シェルター

ミサイル攻撃や放射性物質、化学兵器(CBRN)などの脅威から身を守る本格的な設備です。地下に埋設するタイプが一般的で、専用の空気ろ過装置や非常用電源を備えます。

グレード費用相場特徴
エントリー(最低限)700万円〜基本的な防護機能のみ。備品・設置費込み
スタンダード1,000万〜1,500万円空気ろ過・非常用電源・備蓄スペースあり
ハイグレード1,500万〜数千万円長期滞在対応・CBRN完全防護・快適設備

※出典:ファイナンシャルフィールド「家庭で『核シェルター』を用意するなら最低『700万円』は必要」記事を見る

※出典:HANARE「シェルターの値段はどれくらい?」記事を見る

2|費用に含まれる主な項目

2-1 事前調査・申請費用

核シェルターを設置する前には、以下の調査・手続きが必要です。これらは本体価格に含まれないことが多いため、注意が必要です。

  • 地盤調査・地下水脈調査:30万〜90万円程度
  • 図面作成・建築確認申請:設置規模により異なる
  • 近隣への説明・調整費用:地下工事を伴う場合に発生

※出典:そなえログ「自宅のシェルター化費用はいくら?種類別の相場と工事費を解説」記事を見る

2-2 本体・設備費用

本体のシェルター躯体のほかに、以下の設備費用がかかります。

  • 空気ろ過装置(HEPAフィルター・活性炭フィルター)
  • 非常用発電機・蓄電池
  • 換気・加圧システム(外気の侵入を防ぐための陽圧設備)
  • NBC検知センサー
  • 通信設備(外部との連絡手段)
  • 備蓄スペース・水・食料の確保

2-3 維持管理費用

設置後も、フィルターの定期交換や設備点検などのランニングコストが発生します。年間数万〜数十万円を見込んでおく必要があります。

高耐久シェルター内部構造のイメージ

3|シェルター選びの3つのポイント

3-1 何から守るか(脅威の想定)を明確にする

シェルターは想定する脅威によって必要なスペックが大きく変わります。

  • 地震・倒壊リスクのみ → 耐震シェルター(20万〜300万円)で十分
  • 地震 + 津波 + 土砂崩れの複合リスク → 浮上型シェルターや高耐圧型を検討
  • 武力攻撃・放射性物質・化学兵器リスク → CBRN対応の核シェルター(700万円〜)が必要

3-2 設置条件を事前に確認する

地下埋設型のシェルターは、以下の条件を事前に確認する必要があります。

  • 敷地面積と掘削可能なスペースの確保
  • 地盤の強度(軟弱地盤では追加の地盤改良が必要)
  • 地下水位(高い場合は防水対策が必要)
  • 建築確認の要否(建築物扱いになる場合)

3-3 施工完了までの時間を逆算する

核シェルターは、発注から施工完了まで半年以上かかるのが一般的です。「いざとなったらすぐ作れる」という備えでは間に合わないことを念頭に置いておく必要があります。

設置検討のタイムライン(目安)
業者選定・比較 → 1〜2ヶ月 / 地盤調査・設計 → 1〜3ヶ月 / 建築確認申請 → 1〜2ヶ月 / 施工 → 2〜6ヶ月
合計:最短でも5〜13ヶ月程度を見込む

4|補助・優遇制度の現状

現時点(2026年4月)では、家庭用シェルターに対する国レベルの補助金制度は整備されていません。ただし、政府の基本方針(2026年3月31日閣議決定)では民間設置へのインセンティブとして容積率緩和・認定制度の創設が検討されています。

一部の自治体では、耐震シェルター(耐震補強工事の一環)に対して補助を行っているケースがあります。設置を検討する際は、お住まいの市区町村に確認することをお勧めします。

5|まとめ:費用相場の早見表

種類費用目安主な用途
耐震シェルター(家具型)20万〜70万円地震倒壊からの保護
耐震シェルター(部屋型・小)30万〜200万円地震・倒壊(1〜2名用)
耐震シェルター(部屋型・大)120万〜300万円地震・倒壊(家族用)
核シェルター(エントリー)700万円〜爆風・放射性物質(基本)
核シェルター(スタンダード)1,000万〜1,500万円CBRN対応・長期滞在
核シェルター(ハイグレード)1,500万〜数千万円完全防護・快適設備

この記事のポイント

  • 耐震シェルター(家具型)なら20万〜70万円から設置できる
  • 核シェルターは最低700万円、本格型は1,500万〜2,000万円以上
  • 事前調査費(30〜90万円)が別途かかることに注意
  • 発注から設置まで最短5ヶ月以上かかるため早めの検討が重要
  • 国レベルの補助制度は未整備だが、容積率緩和など制度創設が検討中

強靭化Bizナビ編集部

国土強靱化・防災ビジネスに特化した専門メディア「強靭化Bizナビ」の編集チーム。政策動向、市場分析、補助金情報、導入事例など、ビジネスパーソンの意思決定に役立つ情報を配信しています。